「選挙をのっとることができれば、民主主義を制することができる」と共産主義者はいう。
いくら国民が選挙で投票しても、票を数える機関自体が正しく機能していないとなれば、それはもう民主主義ではないでしょう。
そういう不正事例が今まで発覚していなかったのか、選挙管理委員会という組織と、選管による不正事件を調べてみます。
選挙管理委員会とは?
選挙管理委員会とは、執行機関から独立して選挙を管理するために団体内部に設置される機関のことである。選挙を管理する機関の代表的な名称の1つとして用いられている。
Wikipediaより一部抜粋
選挙を管理する機関は、大きく2つにわかれます。
国が管轄する「中央選挙管理会」と地方自治体が管轄する「選挙管理委員会」です。
❶ 中央選挙管理会
総務省に設置(国)
❷ 選挙管理委員会
都道府県・特別区・市町村・政令指定都市の行政区に設置(地方公共団体)
では、❶と❷をそれぞれ詳しくみていきましょう。
❶ 国が管轄する中央選挙管理会とは?
委員5人で構成される。
衆議院議員総選挙及び参議院議員通常選挙における比例代表選出分及び最高裁判所裁判官国民審査に関する総合事務と政党交付金受給資格の要件となる政党の法人格に関する審査を扱っている。
Wikipediaより一部抜粋
委員5名から構成され、国会議員以外の者で参議院議員の被選挙権を有する者の中から国会の議決による指名に基づいて内閣総理大臣が任命する。指名にあたっては、同一の政党に所属する者が3名以上とならないようにしなければならない。現在、自由民主党推薦2名、立憲民主党推薦1名、国民民主党推薦1名、公明党推薦1名で構成されている。委員長は委員の中から互選される。任期は3年。
支持率が3%ぐらいしかななくても1/5の割合で任命されるのか・・・。
法律
ここはあくまでも執行機関であり、5名で開票や監督などの実業務をするわけではありません。では実際に業務に当たる人は誰なのでしょうか?それをきちんと監視する機関はあるのでしょうか?
実際に開票などの業務にあたる人は?
総務省自治行政局選挙部の職員
Wikipediaより一部抜粋
つまり公務員?
思想は?そこに特定の思想を持ったものが集められたらどうなるの?そういう組織あるよね・・・。こわいんだけど・・・。
❷ 地方公共団体が管轄する選挙管理委員会
4人の選挙管理委員で組織される。
法律
選挙管理委員会は、行政委員会のひとつで、第181条第1項に基づき普通地方公共団体(都道府県、市町村)に設置されるもの、第283条第1項に基づき特別区に設置されるもの、及び第252条の20第4項に基づき政令指定都市の行政区に設置されるものである。
参議院合同選挙区では公職選挙法第5条の6から10に基づき、特例として合同選挙区選挙管理委員会が設置される。
選挙管理委員会は、4人の選挙管理委員で組織される。(第181条第2項)
選挙管理委員は、当該自治体の選挙権を有する者で、人格が高潔で、政治及び選挙に関し公正な識見を有するもののうちから、普通地方公共団体の議会においてこれを選挙する(第182条第1項)。
Wikipediaより一部抜粋
これも「人格が高潔で、政治及び選挙に関し公正な識見を有するもの」?どう判断するの?
第百八十五条の二
選挙管理委員は、職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も、同様とする。
Wikipediaより一部抜粋
当たり前の話です。
選挙管理委員のリコール
また当該自治体の有権者の3分の1以上[1]の署名を集めると、選挙管理委員のリコールを地方首長に請求できる(第86条)。請求が有効であれば、地方首長が地方議会に付議し、議員の3分の2の定足数で4分の3以上の多数で同意があればリコールされる(第87条第1項)。リコールの請求は、就任から6ヶ月間及び地方議会のリコール採決日から6ヶ月間はリコールの請求をすることができない(第88条第2項)。
Wikipediaより一部抜粋
なぜかハードルが高いです。
地方公共団体の選挙管理委員会事務局
総務課などの選挙担当職員。
絶対大丈夫じゃないやん。
しんぶん赤旗とか市役所で配られてた事件あったよね。
大阪の都構想とか、市役所が反対してたなら公正じゃないやん。
監査する人
都道府県及び政令で定める市では四人。
その他の市及び町村にあつては二人。
これも「人格が高潔で、普通地方公共団体の財務管理、事業の経営管理その他行政運営に関し優れた識見を有する者」って・・・。文科省教科書検定の検定員の時と同じ曖昧な条件。
過去に選管による不正事件
人格が高潔で選ばれた選挙管理委員のメンバー、まさか過去に不正なんてないかと調べますと、発覚しているだけでも結構ありました。
参議院選白票水増し事件 香川県高松市(2013/7参議院議員通常選挙)
2013年7月21日に施行された第23回参議院議員通常選挙において、香川県高松市選挙管理委員会が比例代表の開票の際、集計済みの白票約300票を再度入力させ白票を増やした。この選挙で当選した自由民主党所属の参議院議員・衛藤晟一が高松市内での得票が0票となっていたことから、衛藤の支持団体らから刑事告発を受けて高松地方検察庁が捜査していた。
2014年6月25日、元・高松市選挙管理委員会の容疑者ら3人を公職選挙法違反(投票増減)の疑いで逮捕[1]。逮捕されたのは、元高松市選挙管理委員会事務局長の農業委員会事務局長(以下事務局長)、元高松市税務部長、高松市消防局次長(いずれも逮捕時点の役職)など6人[2]。
高松地方検察庁の調べによると、3人は開票作業において白票の数を実際より329票水増しするとともに、衛藤の票を312票減らした。
Wikipediaより
「開票遅れたら批判」追い詰められ〝白票水増し〟…高松市選管不正、職員らは「黙っておこう」と申し合わせた(産経WEST)
甲賀市選挙管理委員会 白票水増し・投票用紙焼却事件(2017/10衆議院選挙)
甲賀市選挙管理委員会の幹部ら3人が未使用の白票を使って無効票を水増しした上、本来計上されるべき投票用紙を焼却処分していたことが判明した事件。
2017年の衆院選滋賀4区の開票作業で白票を水増しするなど不正な処理をしたとして、公職選挙法違反(投票増減)に問われた滋賀県甲賀市の元総務部長、保井達也被告(58)に対し、大津地裁は17日、懲役1年2月、執行猶予5年(求刑・懲役1年2月)の判決を言い渡した。同違反に問われた元総務部次長、杉田洋典被告(57)には懲役1年、執行猶予5年(求刑・懲役1年)を言い渡した。
毎日新聞(2019.6.18)
白票水増し・投票用紙焼却、前代未聞の不正はなぜ起きた…甲賀市選管のずさん管理態勢(京都新聞2020.10.21)
仙台市青葉区選挙管理委員会白票水増し不正(2014/12衆院選)
今月14日に行われた衆院選小選挙区の仙台市青葉区での開票作業で、市選挙管理委員会は27日までに、担当者が集計ミスを隠蔽するため、実際にはなかった976票を無効票などに水増し集計していたと発表した。50代の係長級男性職員が提案し、上司に当たる青葉区選管の選挙課長が了承していた。
日本経済新聞
衆院選「開票ミス」を「白票水増し不正」で隠蔽した仙台市職員の凄まじき“コンプライアンス意識”…判事国民審査では“犯人”いぜん名乗り出ず
(産経ニュース2015.4.3)
衆議院総選挙等における不適切な集計についての刑事告発(発表内容)
(仙台市役所HP)
相模原市議選不正集計問題(2015/4相模原市議選)
相模原市の市議会選挙で、職員が票数を改ざんした事件
選管幹部を停職処分 相模原市議選白票改ざん(神奈川新聞2016.2.20)
今年4月の相模原市議選の開票作業で、票数のつじつまを合わせるために白票を少なくする不正集計があった問題で、同市選挙管理委員会は3日、不正に関わった当時の南区選挙管理委員会事務局長(60)ら市職員3人を公職選挙法違反の罪で県警に刑事告発したことを明らかにした。
産経ニュース(2015.9.4)
まとめ
ちらっと調べて、発覚しているだけでこの様。一体どこが「人格が高潔」なのでしょうか。最近でもおかしいなと思うことはたくさんあります。
- 開票している人がカバンを持ち込んでいるのに問題にならない。
- 選挙日に選挙運動を堂々としているのに逮捕されない。
- 病院で選挙活動している人がいたが問題にならない。
- 選挙を大声で妨害している人いるのに逮捕されない。
- 暴力をふるっている人がいたのに逮捕されない。
- 拡声器をつかって選挙を妨害していたのに逮捕されない。
おかしいーーー!!!
こういう違反は厳格に取り締まってほしいです。
特定の組織が選挙管理委員や事務局に人材を計画的に入れていた場合、簡単に不正なんてできてしまいます。
ある思想集団は、大義のためなら手段は選ばないと公表しています。つまり、不正や重大な犯罪も大義のためであれば、正当な手段だというのです。そういう人たちが身近にいるとは、なかなか考えないですが、確実にいます!陰謀論ではないです。
その中で選挙管理委員会だけ潔癖な人たちが集まっていると、誰が言えるのでしょうか。何年もかけてそういう主義者が浸透していることは容易に想像できます。恐ろしい事態です。